倉庫・工場の敷金(保証金)について
今回のコラムでは、賃貸物件の契約時に支払う敷金(保証金)について説明します。
1.敷金と保証金の違いとは
敷金と保証金の違いについてですが、結論から言えば特に違いはありません。
では敷金(保証金)というものはどういったものなのでしょか。
敷金(保証金)とは、家賃などの債務の担保や原状回復の為の費用として貸主が契約時に預かるお金のことです。
あくまでも預り金になるので、退去時には返金されるものになります。
ただ、退去時に借主が原状回復工事を行わない場合や、倒産などのケースの場合には事前に預かっていた敷金(保証金)を使って、貸主は原状回復工事を行うことができます。
これが敷金(保証金)の用途になります。
敷金も保証金も用途としては違いはありません。
ただ、傾向として居住用の物件の場合には敷金として設定されることが多く、事業用の物件の場合には保証金と設定されることが多いということはあります。
また、関西圏では居住用の物件でも保証金として設定されることが多いようです。
2.敷金・保証金の相場
倉庫・工場の敷金(保証金)の相場についてはかなりばらつきがあります。
まず間違いないのは、居住用の物件と違い、0カ月という物件は基本的にありません。
また、1カ月というケースも可能性としては少ないです。
1都3県の物件ですと2~5カ月程度が一般的です。
あわせて、地域によっても相場が異なることもあります。
やはり都内だと高く、地方にいくほど安くなる傾向はあります。
こういった部分を基本に、賃貸物件の敷金(保証金)の高い安いの判断をしてみて下さい。
3.敷金・保証金の返還額
まず、基本的な理解としては敷金・保証金は退去時に返還されるものです。
原状回復費用を敷金・保証金から相殺するケースも無くはないですが、事業用の倉庫・工場の場合、一般的には退去前に原状回復工事を行い、借りたときの状態に戻します。
その上で、退去後に預けていた敷金・保証金が貸主から返還されます。
例外として、契約の中に償却費もしくは敷引が設定されているケースがあります。
記載例としては、敷引1カ月、保証金の20%などの設定があり、原状回復費用や債務などとは別に敷金(保証金)から引かれるお金になります。
これについては、契約前までに確認をしておくことで退去時のトラブルを防ぐことができますので、確実に確認をしておきましょう。
4.敷金・保証金の返還時期
返還時期についてはそれぞれの物件や貸主によってかなり差があります。
契約時に契約書類の雛形をチェックする機会がありますので、その際に返還時期については確認をしておくことをお勧めします。
ただ、即日返還をしてくれるケースだけではないので、拠点の移転等でその敷金(保証金)を次の物件の契約金などに使用したい場合、契約金の支払いの時期までに間に合わない場合も十分に考えられますので注意が必要です。
5.敷金や保証金は交渉できる?タイミングは?
交渉の可否については、これも物件や貸主によって差が出てきます。
競合があるような人気の物件であれば、交渉をすることによって断られてしまうケースもあります。
逆に、数カ月間空いていて貸主も早く決めたい、という場合には交渉が通りやすくなることもあります。
このように、かなりケースバイケースな部分がありますので、その時の不動産業者の担当に相談しながら交渉していくのがおすすめです。
また、タイミングについては、物件の申込をするまでにしておくことが重要です。
申込後、貸主の審査が通った後に交渉をしたりすると使用をなくすこともあります。
これも、不動産業者の担当と打ち合わせをしながら進めていくのが良いと思います。
6.まとめ
今回は敷金・保証金について説明をしてきました。
上記のように、敷金・保証金といっても物件や貸主によって違いがあります。
相場に合っているのか、償却費は妥当なのか、契約書の記載の有無、色々と事前に知っておいた方が損をしないことがあります。
そういった時には、専門的な知識と経験を持ったプロに相談をしながら物件を決定することが重要になります。
さがそーこでは、事業用の倉庫・工場に特化した専門スタッフが、お客様それぞれの担当者となって契約まで一緒に動きます。
倉庫・工場をお探しになる際には是非、さがそーこまでお問い合わせください。